Viewpoint 2017/10/06(金)

中国政府 帰国後学習キャンプに

 エジプトで今年7月初め、イスラム教を学ぶ多数のウイグル人留学生が地元警察に拘束され、中国へ強制送還されるケースが相次いだ。中国政府の要請によるものとみられ、アメリカや国際人権団体などがエジプトに対して非難の声明を発表している。日本ウイグル連盟によれば、日本国内でも、中国当局の働き掛けで、留学生や会社員が一時帰国し、そのまま帰ってこないケースが10件ほど確認されている。

 日本のある大手企業から同連盟に寄せられた相談によると、同企業で3年間勤めていたウイグル人男性が、有給休暇をもらい中国に帰国してから音信不通となった。企業側が調査したところ、消息が途絶えて3カ月後に本人と連絡を取ることができたが、男性はパスポートを取り上げられ、日本に帰ることができなくなっていた。

 男性が企業側にした説明によると、帰国したのは家族を通じて中国政府から「すぐ戻るように」という連絡があったためで、会社側にはそれを言わないよう口止めされていた。帰国すると、すぐに学習キャンプのような場所に連れていかれ、反イスラムの教育や日本での生活について事情聴取を受けたという。

 同連盟によると日本には約1500人のウイグル人がいるが、昨年秋ごろから海外在住のウイグル人に対する取り締まりや思想チェックが強化されるようになった。海外の国籍を取得していても、独立運動などに関わっていれば拘束されるケースがあり、2006年にはカナダ国籍を取得していたウイグル人男性がウズベキスタンで拘束され、終身刑を宣告されている。同連盟のトゥール・ムハメット代表は「自由な海外生活をしていれば、独立運動や政府による民族弾圧の情報にも触れやすいので、海外にいる全てのウイグル人が疑われている。今は拘束されている人々の身の安全もあり、名前などの詳しい情報を明らかにできないので、様子を見守っている段階だ」と語った。


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