世界難民の日における日本ウイグル連盟の声明

タイ王国政府はウイグル政治亡命者の強制送還を停止し、タイに残っているウイグル人政治亡命者を安全な第三国に引き渡すことを求めます。
国際人権法によるウイグル人政治亡命者の正当な権利を保護し、中国当局の不当な圧力を退くことを求めます。
発表:2016年6月21日
連絡先:日本ウイグル連盟
東京都文京区本郷3丁目3-11 NCKビル4F
Tel 03-5840-6460 Fax 03-5840-7454
E-mail: info@uyghurjapan.org

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2016年世界難民の日において、「難民の地位に関する条約」第33条項に基づき、日本ウイグル連盟はタイ王国政府に対し、タイ王国の収容施設に拘束中のウイグル政治亡命者をできるだけ早く安全な第三国に引き渡すことを強く求めます。これはタイ王国政府の国際難民法に基づいて履行しなければならない国際義務です。
国際難民法規などでは、難民条約締結当事国は、難民の人種、宗教、国籍、特定の社会的集団の構成員または政治的異論の主張者であることに関わらず、難民の生命が脅かされる可能性のある本国や第三国に追放または強制送還してはならないことになっています。
世界難民の日において、我々はウイグル人政治亡命者の国際法上の正当な権利を強く主張すると同時に、中国当局の国際難民条約に反する主張を強く非難し、国際社会に対し、中国当局のような経済的利益や軍事的利益または外交上の取引によって、他国政府に圧力をかけて政治亡命者を強制送還させるやる方は、絶対に新しい国際ルールにならないことを呼びかけます。世界各国は中国当局のこのような暴挙を絶対に許してはなりません。タイ王国政府のような国際難民条約締結当事国は、該当国の国際的義務を、決して経済的利益や軍事的利益などのために犠牲にしてはなりません。
ワシントンに本部を持つラジオ局ラジオフリーアジアおよび世界ウイグル会議などの発表によれば、タイ王国政府の収容施設に長期間拘束されているウイグル政治亡命者は、収容施設内における非人間的な扱いや、中国に強制送還される可能性があるという強い不安の中で、国際社会に救いを求め、ハンストを強行しています。彼らはハンストを実行する宣言の中で、「我々はここで死んでも、中国には強制送還されたくない。なぜなら、強制送還されれば、今まで同じ運命の先輩たち同様に、中国で激しい拷問や長期にわたる監禁、場合によっては死刑を受ける可能があります」と訴えています。
2016年5月24日から6月6日まで日本を長期訪問されましたウイグル民族指導者並びに有名な人権活動家ラビヤ・カディール女史は大阪、東京、仙台における「アジアの「孤児」-ウイグル政治亡命者の現状および日本の役割」と題するシンポジウム(日本ウイグル連盟主催)の中でも、中国の激しい人権侵害の被害者として大量に発生しているウイグル政治亡命者の悲しく、深刻な現状を切に訴え、日本や国際社会がこの問題を直視することを強く求めました。日本の主要メディアの取材に対してもラビヤ・カディール女史は同じことを強調しました。更に、ラビヤ・カディール女史と会談されました日本の国会議員達や地方の議員達、宗教界の皆様方、そして一部地方自治体の首長らに対しても、ウイグル政治亡命者救済の重要性を訴え、日本のあるべき役割を求めました。
2015年7月、タイ王国政府が109名のウイグル政治亡命者を中国に強制送還した時、米国、欧州連合(EU)や国連人権高等弁務官事務所などはタイ王国政府を非難しました。
7月のタイ王国政府による強制送還の前にも、東南アジアの一部の国は中国当局の経済的、政治的圧力を受けてウイグル政治亡命者を強制送還していました。2013年マレーシア政府は6名のウイグル政治亡命者を中国に強制送還しました。2011年8月マレーシア政府は11名のウイグル政治亡命者を強制送還しました。現地のウイグル人によれば、その中の一人はマレーシアに合法的に居住する資格を持つ方だったそうです。2011年8月に一人のウイグル政治亡命者がタイ政府によって中国に強制送還されました。2010年3月ラオス政府は7人のウイグル政治亡命者を中国に強制送還し、2010年1月ミャンマー政府は17名のウイグル政治亡命者を中国に強制送還しました。2009年12月はカンボジア政府が20名のウイグル政治亡命者(内一人は正当なカンボジア入国ビザを持っています)を中国に強制送還しました。ベトナムはウイグル政治亡命者2名を強制送還しました(日付け不明)。2014年4月ベトナム政府はウイグル政治亡命者11人を強制送還しました。2014年ベトナムから強制送還されたウイグル政治亡命者の一人が「非合法旅行」の罪で11ヶ月服役中「理由不明」な死を遂げていました。
2016年4月25、26日に世界ウイグル会議が主催したウイグル政治亡命者問題に関するワークショップで、アメリカに本部を持つウイグル人権プロジェクトが発表した研究報告によると、ウイグル政治亡命者を強制送還した国は世界で16ヶ国あり、のべ25回の案件が起きました。これは今の国際社会においてウイグル政治亡命者の国際法上の権利が著しく侵害されていることを証明しています。
日本ウイグル連盟は日本社会並びに日本政府に対し、中国の激しい人権侵害の被害者としてのウイグル政治亡命者問題を直視し、アジアにおける自由、民主主義そして基本的人権を守る法の支配が最も機能している国家として、アジアそして世界に蔓延している国際難民法規への無視や侵害を食い止める行動を起して頂きたいと訴えます。


声明文PDFファイル(697kb):  20160621_statement.pdf


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