Yaponiye Uyghur Birliki / Japan Uyghur Union

現在起きている問題

 東トルキスタンでは、1949年に中国から支配されて以降、多くのウイグル人の命が奪われ、言語、文化、宗教などウイグル人の民族を形成する要素が、徹底的に管理された状況に置かれています。
ウイグル人が本来享受するべき資源や大地の恵みの殆どは中国人に牛耳られ、経済的にも翻弄される現状が続いています。
また、「新彊ウイグル自治区」は、名ばかりのウイグル人の主席を置きながら、実権は漢人が務める共産党書記が握っています。「自治区」とは程遠いのが現状です。

○民族の文化・歴史・宗教・言語などが消されようとしています
ウイグル人の伝統的な文化は破壊され、彼らの信仰するイスラム教の宗教活動、民族の歴史や文化に関する出版活動などが制限されています。学校教育は中国語で行われ、教育現場からのウイグル語の追放が進行中です。
またシルクロードの要衝であり、東トルキスタンの宗教的中心地としての特徴を色濃く残したカシュガルの旧市街は、「再開発」の名目で破壊されています。
中国政府によるウイグルの文化・宗教的な弾圧に関しては、国際人権団体やアメリカ国務省などが毎年レポートを出し、中国政府を強く非難しています。

○大量の漢人が東トルキスタンに移住し、ウイグルの若者が内地へと強制移送されています
中国政府は「少数民族」の同化を目的として、さまざまな民族浄化政策を行っています。そして政府主導の元、大量の漢人の移住を進め、それと平行して数年前からは、ウイグル人の未婚女性を数万人単位で強制的に中国の沿岸部へと移送しています。さらに農村部の若者達も中国沿岸部に移送し、安価な労働力として酷使しています。東トルキスタンにおいてさえ、ウイグル人は少数派へとおしやられようとしています。

○資源が強奪されています
東トルキスタンは資源の量も種類も豊富な地域です。特に石炭、石油、天然ガスなどのエネルギー資源が豊富であり、この地域での確認埋蔵量が中国全体の確認埋蔵量に占める割合は、石油と天然ガスが3割、石炭が4割となっています。
ジュンガル盆地西部のカラマイ油田は古くから知られ開発されてきており、またタリム盆地は中国最大の堆積盆地であり、今もなお探鉱されつくされていないため、今後も大きな石油・ガス田が発見される可能性を秘めています。国内の他の油田の生産量が減少してきていることもあり、東トルキスタンの石油の重要性は益々高まっています。
更にこの地域は、中国が中央アジアなどから輸入する際のパイプラインの経由地としても重要です。
これらの資源のほとんど全てが中国の中央へと吸い上げられ、現地の住民である東トルキスタンの人々にはなんら恩恵をもたらしていません。ウルムチで販売されるガソリン価格は、上海よりも高いといわれます。

○核実験場とされ多くの犠牲者が出ています
「さまよえる湖」として有名なロプノールが中国の核実験場でした。すぐそばに住民が住んでいるにも関わらず、避難させるなどの対策を行わないまま46回もの核実験行われ、100万人以上の放射能による犠牲者が出ていると推測されています。
イギリスBBCの現地の潜入取材によるドキュメンタリー映画「Death on the Silkroad」は、50カ国以上の地上波で放送され大きな反響を呼びました。

○地域住民の集まりなどが政府の管理下に置かれています
宗教的・地域的つながりを失った若者たちはモラルを失い、さらにさまざまな抑圧や経済的な差別により、ドラッグに溺れてエイズに罹るなど深刻な社会問題を生んでいます。

○近年頻発する事件
2008年以降だけでも、多くのウイグル人による「暴力事件」が頻発しています。
2009年7月5日に首府ウルムチで起こった事件は、平和的なデモから始まりました。これに先立つ6月26日に、広東省の玩具工場で起きたウイグル人襲撃事件がありましたが、この解決と犯人の逮捕を要求するデモが7月5日に行われました。このデモは学生主体で行われた、平和的なデモでした。しかし、現地の政府はこのデモ隊を武装警察によって激しく鎮圧しました。
中国政府はこのデモを世界ウイグル会議が扇動した「ウイグル人による暴動」と発表し、中国人を主とした197人の犠牲者が出たと発表しました。しかし世界ウイグル会議が扇動した事実は全くなく、さらに犠牲者の大部分は武装警察の発砲によるウイグル人であり、目撃情報を元にするとその数は数千人に上るとみられます。アメリカ国務省や国際人権団体も、この「暴動」が外部の組織によって扇動された事実は認められず、また犠牲者のほとんどがウイグル人であるとしています。
更に中国政府は、「ウイグル人による漢人への襲撃であった」と殊更に煽り、その後数日間は、漢人によるウイグル人への報復攻撃があちこちで起こりました。事件の日以降、多くの逮捕者と行方不明者のウイグル人が出ており、監獄や刑務所に入れられています。
また2014年のラマダン明けのお祭り期間である7月28~30日には、カシュガル地区ヤルカンド県の多くの村で、女性と子供を含む多くのウイグル人農民が中国政府によって虐殺されました。国内から海外に発信された情報によると、この虐殺で2000人以上の人々が犠牲になり、大虐殺が行われた村々では住民の数が激減したと言われています。
これら東トルキスタンで起きるいずれの事件についても、中国政府は情報を封鎖し、外部からの調査を認めません。そのため中国政府に都合の良い「公式発表」が国外に発信されるのみで、実態を把握できません。
これら事件に際し、国連やEU、ヨーロッパの諸国、アメリカ、トルコ、イスラム諸国機構などから、中国政府に対しての非難と、適切な対応を望む声明が発表されています。

○7・5ウルムチ事件以降も続くウイグル人への迫害
ウルムチ事件とそれ以降、中国政府は多くのウイグル人を逮捕し、拷問をかけ、殺害してきました。中国政府が認める以外の、行方が分からなくなっている人々は、今もなお大勢存在します。現地の知人や家族、周囲の人々がその消息を突き止めようと、政府機関や警察に訴えていますが、拘束されたことを含め、一切の情報を得ることができないままにおかれています。
更に中国政府の弾圧の矛先は、中国から国外に逃れたウイグル人にも向けられています。近年ではタイ、カンボジア、マレーシアなど東南アジア諸国や、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、パキスタンなど中央アジア諸国から、ウイグル人亡命者が中国に強制送還されました。この中には国連難民高等弁務官事務所が難民として認定した人も含まれています。これらの強制送還は、中国政府が亡命先の政府に対して強く圧力を掛けた結果であるとみられ、中国に強制送還された彼らには、ほぼ確実に投獄され、無期懲役や死刑が待っていると思われます。
国際法では、生命や自由が脅かされかねない人々を『追放したり送還されることを禁止する原則』があります。しかしこれら周辺国の政府は、中国からの経済的なものを含め様々な恩恵を受ける代わりとして、亡命者を強制送還したのです。

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